我々がよく使う言葉に「日にち薬」があります。「薬を飲まなくても時間がたてば治りますよ」という意味で使いますが、これはどうやら関西弁のようで、以前住んでいた岡山や東京では使うことはありませんでした。10年前に姫路に帰ってきて、この言葉を久しぶりに聞いたときに違和感がありました。今では、普通に使っていますが、たまにこの「ひにちぐすり」が通じないことがあります。出身を聞いてみると関西以外の人がほとんどです。その他、関西弁で通じなかった言葉に「ほかす」があります。学生時代、東京で同級生に「それほかしといて」といっても通じず、逆に「日本語しゃべってもらわないと分からないよ」といわれたことを昨日のことのように覚えています。「べっちょない」(標準語訳 大丈夫)「さぶいぼ」(鳥肌)「なおす」(片づける)「あめちゃん」(飴玉)「えらい」(しんどい)なんかも通じなかった経験があります。(岡藤隆夫)